これからのお父さんの話をしよう

「お父さん」像が不在の時代に、勝手に父を代表して「これからのお父さん」が家庭内で生きるリアルな術を考えます。今は平成のお父さん。〇〇(次の年号)のお父さんになるまでブログを続けたいと祈っています。

好きな横断歩道の話

好きな横断歩道かある。それはほとんどクルマが通らなくて、大人なら5歩もあれば渡りきれてしまう小さな横断歩道だ。一言でいうと、信号無視がされやすい横断歩道だ。帰宅時間の夜なんかは、ほとんどの人が、信号を待たず渡ってしまう。

朝になると、一変する。実はその横断歩道は小学校の前にある。黄色い旗を持った保護者・地域の人たちが通学する子供たちを小学校まで導いている。例の小さな横断歩道は朝も車は通らないんだけど、向かいにあるもう一つの横断歩道はそこそこ車も曲がってくるし、子供も通るので危険な場所だ。ちゃんと信号を守らなくてはいけない場所だ。危険な横断歩道で待つ小学生たちは、向かいにある小さな横断歩道も見えている。

基本的に朝の登校時間帯(7~8時台)は私も多くの大人も、信号を守っている。私が小さな横断歩道を渡るときは、①左右を見て問題がない②子供がどこにもいない、見ていないーと言う2点をクリアした時に信号に関係なく渡っている。

好きなのは、横断歩道ではなかった。例えば車は全然こない夜の時間に、たまたま子供が信号を待っている。ルールや効率からいったら、いつもは破る場面に子供たちのために敢えて守る。その時の大人たちは少し照れくさそうなバツの悪い顔をしている。きっと自分も含めてだけど。何かがシンクロするこの瞬間が心地よくて恥ずかしくて、好きだったのだ。

法律だから守らなくてはならない、これは正しいように思える。ちょっとでも余白作っちゃうと人は甘えてしまいますしね。だけど、そういう法を超えたところで他者と繋がれることがあるということでしょうか。

地域社会に貢献するという意識は子供が生まれてから変わった。まだ小学生に上がるまではしばらくかかるが、いつか還ってくるものだという感覚が確実に存在するように思えてきたことが、父親になって驚くことの一つです。